Tシャツの影響力
私は、1990年の夏から1年ほど、カナダの首都オタワに住んでいました。日本から持って行った、WORLD PEACE NOWという大きな赤い文字で書かれたロゴTシャツがお気に入りで、よく着ていました。
東京渋谷公園通りのパルコで買ったもので、洗練されたデザインが特長の海外ブランドのTシャツでした。
当時の私は、カナダで一番最初にAIビジネスを立ち上げた最古のAI企業を経営する日本人の方に、大変お世話になっていました。
その方がこの私のお気に入りのTシャツを初めて見た時に、笑いながら言われた言葉を今でも忘れません。
「よくそんなTシャツを着て街を歩けるね、ビニールハウス育ちの典型的な日本の若者だね、君は。今だって、世界のどこかで戦争が起きてるんだよ」
言われてみれば、確かにその通りでした。
その一方で、ある晴れた日のこと。
このTシャツを着てオタワの街を歩いてる時に、すれ違ったカナダ人の老女に「あなたは、グッド・ルッキングだわ。そのTシャツのメッセージもとっても素敵よ」と、ニッコリしながら言われ、嬉しく思ったこともありました。
WORLD PEACE NOWというメッセージに対する思いは、人それぞれではありますが、とても深く重い言葉だと、いまあらためて思います。
いまの私は、このTシャツを着たいという気持ちにはまったくなれません。
でも、いつかこのTシャツをまた着たい。
「いまこそ、世界は平和だ!」と言える時に。必ず。
そのためには、一日一善の積み重ねを大切にしていきたいと思うのです。
今日8月15日は、日本の終戦記念日です。
Tシャツは、人を動かします。
最後に、今夜の一曲。ジョン・レノンで、イマジン。
クリックして、お聴きください。イマジン by ジョン・レノン
(了)
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